文(ぶん)は朽(くち)ざるを以(もつて)自を治(おさめ)武(ぶ)は戈(ほこ)を止(とゞむる)を以
国(くに)を治(おさむ)る故(かるがゆへに)文武(ぶんぶ)兼備(かねそなは)る時(とき)には良将(りやうしやうと)仰(あをがれ)
備(そなはら)ざる時(ときは)血気勇(けつきのゆう)となる其(その)二道(どう)を魁(さきかけ)て南枝(なんし)に
開(ひらく)冬(ふゆ)の梅(むめ)手折(たおれ)は童子(わらべ)の家土産(いへづと)に白(しろき)は源(げん)
氏(じ)赤(あかき)は平氏(へいじ)の戦(たゝかひ)をいて目(め)の前(まへ)に書(かき)うつし則(すなわち)
其名(そのな)を源平咲分勇者(げんへいさきわけゆうしや)と題(だい)し初春(はつはるの)弄(もてあそび)とはなしぬ
 千差堂
  川関文思

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