2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

異国(ゐこく)一覧(いちらん)序(じよ) 東夷(たうゐ)やかふいふと嘘(うそ)南蛮(なんばん)となく 尽(つき)ちらし。北狄(ほくてき)なやつじやと 諸君子(しよくんし)の誹(そし)りをもかへりみず。西戎(せいじう) しあげた異国(ゐこく)一覧(いちらん)は。万国(ばん…

底本:東北大学附属図書館狩野文庫本

叙 絵本江戸土産(ゑほんえどみやげ)の原版(げんはん)は。今(いま)を去(さ)ること一百年(いつひやくねん)。宝暦(はうれき) のそのむかし。当時(たうじ)名高(なたか)き画工(ぐわこう)にて西村重長(にしむらしげなが)なるもの。 手(て)に成(なり)し跡(あと)を逐…

底本:東北大学附属図書館狩野文庫本

和漢(わかん)詞徳抄(しとくせう)序(じよ) やまと歌(うた)の徳(とく)はちからをもいれずして 天地(あまつち)を動(うご)かし眼(め)にみえぬ鬼神(おにかみ)をも あはれとおもはせ男女(をとこをみな)の中(なか)をも和(やは)らけ 猛夫(たけきものゝふ)のこゝろを…

誹諧名知折 連歌は雅言をもて章をなし 誹諧連歌は俗語をもて句を なす雅俗則文質也文質則 名と状なり凡句となす所の 四時の名をあつめし書古今 多しといへとも都鄙山海と へたちて状に疎き誹士すくな からす幸に門人花藍画を 業とす時々名によりて其状を 画…

北尾氏の紅顔たりし時写し置る 山野の獣類一本あり是を今新 に梓に上して幼童のたわむれ 草とせんと欲す又は鳥獣の画に 志ある人は其形象しれかたき 物少なからすこれに因て■■■ 大概を知るの便ともなりなんと 世におほやけにすることゝはなりぬ 書林鶴堂主人…

序 飛鳥(ひちやう)展足(あしをのへ)闘牛(とうぎう)竪尾(をゝたつる)雪中(せつちう)芭蕉(ばせを)はいづれも 画家(ぐはか)の虚妄(きよもう)ながら金岡(かなをか)悪槐(あくわい)の馬(むま)の稲(いね)を はみ貞信公(ていしんこう)の郭公(ほとゝぎす)声(こへ)を発…

上巻2ウ3オ「柿本人麿」 上巻3ウ4オ「紀貫之」 上巻4ウ5オ「凡河内躬恒」 上巻5ウ6オ「伊勢」 上巻6ウ7オ「中納言家持」 上巻7ウ8オ「山部赤人」 上巻8ウ9オ「在原業平」 上巻9ウ10オ「僧正遍照」 上巻10ウ「素性法師」 中巻1オ「紀友則」 …

序(しよ) 時津風(ときつかぜ)鳴(なら)さぬ枝(えだ)に囀(さへず)る鶯(うくひす)濁(にごり)なき代(よ)の 水(みづ)に住(すむ)蛙(かはず)もみな敷島(しきしま)の道(みち)直(すぐ)に豊(ゆたか)なる初(はつ) 春(はる)の家土産(いゑつと)幼稚(おああひ)の目(め)を悦…

底本:東北大学附属図書館狩野文庫本 読み:えほんさざれいし 刊年:明和 体裁:墨摺 半紙本 三巻一冊 外題:「虵本時津風 全」(墨書打付題簽) 内題:なし 丁数:上巻10丁 中巻9丁 下巻8丁(1丁欠) 序文:上巻1オ〜1ウ 跋文:なし 奥付:下巻8ウ 画工名、讃者名、…

絵本八十宇治川叙 文(ぶん)を右(みぎ)にし武(ぶ)を左(ひだり)にするは治(おさまれ)る世(よ)の つねなから安(やすき)に居(ゐ)て危(あやうき)をわすれざるは またいにしへの道(みち)ならずやされば漢(かん)の四七の 将(しやう)は兼康(かねやす)ならぬ壁(かべ)…

絵本武者鞋序 王右軍(わうゆうぐん)の筆陳図(ひつぢんのづ)を按ずるに筆硯紙墨は みな戦場のそなへなれは旌旗組練もまた 文房の外に出さるへし良工の腕を揮(ふるふ)は元帥(けんすい)の 三軍を使ふに似たり画家の六法は兵家の軍 令にことならす一幅画も人の珍…

たとへ艸序 前(まへ)に京師(けいし)何某(なにがし)の著述(ちよしゆつ)にやしなひ草(ぐさ)といへる 秀冊(しうさつ)あり是(これ)道(みち)に志(こゝろざし)ふかき人(ひと)の詩歌(しいか)書画(しよぐは)を 集(あつめ)て蔵(かく)せるを終(つい)には紙魚(しみ)のた…

序 袁中朗(ゑんちうらう)いへることあり試(こゝろみ)に漢書(かんじよ)漢史(かんし) を挙(あけ)て人に示(しめ)すに解(かい)すること能(あた)はさるに 論(ろん)なし即(すなはち)解(かい)するも亦多(をほ)く竟(とぐ)ること あたはす聴者(きくもの)は頭(かしら)…

歴代武将通鑑序 本邦(わがくに)歴代(れきたい)の正史(しやうし)を読得(よみえ)むこと大人(たいじん)といへとも 難(かた)かるへし況(いはんや)童子(どうじ)の蒙昧(もうまい)なるもの何(なん)そ是(これ)を 看(み)ることを得(え)ん爰(こゝ)に武将通鑑(ぶしやう…

本ブログは、近世に出版された絵本・絵手本の序文・目次・跋文の翻刻、また、その内容や画題を掲載したものです。 一つの作品について、「書誌」、「序文」、「画題」、「跋文」の4つのカテゴリーに分かれています。 「書誌」には、底本の所蔵先、読み、刊…