誹諧名知折
連歌は雅言をもて章をなし
誹諧連歌は俗語をもて句を
なす雅俗則文質也文質則
名と状なり凡句となす所の
四時の名をあつめし書古今
多しといへとも都鄙山海と
へたちて状に疎き誹士すくな
からす幸に門人花藍画を
業とす時々名によりて其状を
画しむるに生を得さる物類
若干に及ふ依て古図に倣ひ
又諸書の文儀をとりて今
百七十余品を写す此草
木にしをりしてまた見ぬ禽
獣蟲魚のうへも各精神を入る
活俳あり猶委しきにしらむ
とならは物産の識者にたよりて
尋たまへとしかいふ
安永庚子秋素外玉池茅廬の
窓下に書