江都二色序
わらはへの玩ひ物を画て■■
と記せし図あり北尾氏の筆に
写し弄籟子の狂歌を添て一つの
草紙とはなりぬ絵はみな目を悦はしめ
歌はあけの崎を催すてうち/\の拍子
よきはなしの塩のしほの目にかゐくり
出し糸口のいと面白き筆を見て硯
の海の鱗形かよき絵さうしの程なりと
思ふ心の華にかけて児さくら木に
ゑる物なりし明和十年睦月の比四方
のあか人飲懸(のみかけ)山の麓にしるす