底本:龍谷大学
読み:がえい
刊年:寛延3年(1750)
体裁:墨摺 6巻6冊 袋綴
外題:墨摺原題簽「和漢名筆 畫英 一(〜六)」
内題:序題「畫英序」、目録題「畫英巻之一(〜六)目録」
丁数:1巻28丁 2巻24丁 3巻23丁 4巻21丁 5巻24丁 6巻16丁
序文:1巻1オ〜3ウ 泉必東序
    1巻4オ〜5ウ 吉村周山序
跋文:なし
奥付:6巻15オ「彫刻 京都 丹羽平左衛門/寛延三庚午歳九月吉日/書林 江戸通本町三丁目 西村源六/大坂心斎橋順慶町柏原屋 渋川清右衛門 梓行」、6巻15ウ、裏表紙見返しに出版広告あり。
板元:西村源六・渋川清右衛門
他の所蔵先:寛延3版―金沢美大・国会(欠本)・東博(5冊)・京大・東北大狩野(6巻2冊)・大阪府大阪市・金刀比羅・阪急池田(巻4・5欠)・旧浅野、文化4版―米沢興譲、文化15版―旧浅野、刊年不明―岡山大池田
参考WEB:龍谷大学電子図書館
     金沢美術工芸大学附属図書館絵手本DB

1巻6オ:「大峯山上図(おほみねさんしやうのつ)」「大天上 小天上」
1巻6ウ7オ:「大峯山上図」「仏岩」「本堂」「西ののぞき」
1巻7ウ8オ:「大峯山上図」「たいないくゞり」「屏風岩」「とび石」
1巻8ウ9オ:「大峯山上図」「東ののぞき」「ありのたうわたり」「石ふどう」「平等岩」
1巻9ウ:「とうくは鳥」〈鳥〉
1巻10オ:「しんない」〈鳥〉
1巻10ウ:「柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)」「秋ののに萩かるをのこ」
1巻11ウ12オ:「藤原良房公(ふちはらよしふさこう)」
1巻12ウ13オ:「藤原良房公」「其二」
1巻13ウ:「紺菊(こんきく)」
1巻14オ:「麦(むき)」
1巻14ウ15オ:「韓世忠文(かんせいちうふん)」
1巻16オ:「布袋川渡(ほていかはわたり)」
1巻16ウ:「大黒(たいこく)」
1巻17オ:「恵美須(ゑひす)」
1巻17ウ18オ:「出雲大社図(いつもおほやしろのづ)」
1巻18ウ:「春駒(はるこま)」
1巻19オ:「牛(うし)」「耳あらふ人もなけれは山川に水かふうしを引もかへさし」
1巻19ウ:「■冬(ふきのしうとめ)」〈花〉
1巻20ウ21オ:「細川玄旨法印(ほそかはけんしほうゐん)」
1巻22オ:「朱子(しゆし)」
1巻22ウ23オ:「朱子」「其二」
1巻23ウ:「ちやうろき」〈花〉
1巻24オ:「蔓引豆(よしまめ)」〈花〉
1巻24ウ25オ:「七才詩(しちさいし)」「公実」「子鱗」「茂秦」「元幾」「子与」「明卿」「子相」
1巻25ウ:「千歳老(せんらいらう)」
2巻2オ:「かやくゝり」〈鳥〉
2巻2ウ3オ:「有智子(ゆうちし)内親王
2巻3ウ:「山■花(ほくり)」〈花〉
2巻4オ:「川ごい」〈鳥〉
2巻4ウ5オ:「桃平仲(てうへいちう)」
2巻6オ:「仏相花(ふつさうくわ)」〈花〉
2巻6ウ:「弟切草(おときりくさ)」〈花〉
2巻7オ:「紀貫之(きのつらゆき)」「梅のはなにほふ春辺はくらふ山やみにこゆれとしるくも有ける」〈古今和歌集
2巻7ウ8オ:「西行法師(さいきやうほうし)」「十二支の歌」
2巻8ウ:「花豌豆(はなゑんたう)」〈花〉
2巻9オ:「亀(かめ)」
2巻9ウ10オ:「雲州日御崎社景(うんしうひのみさきしやけい)」
2巻10ウ11オ:「水無瀬八景(みなせはつけい)」
2巻11ウ:「しゆりん」〈鳥〉
2巻12オ:「はきてら」〈鳥〉
2巻12ウ13オ:「近江八景
2巻13ウ:「かうさいし」〈鳥〉
2巻14オ:「蓴菜(しゆんさい)」〈花〉
2巻14ウ15オ:「漢武帝(かんのぶてい)」
2巻16オ:「南京瓜(なんきんうり)」〈花〉
2巻16ウ:「かうりしやく」〈鳥〉
2巻17ウ18オ:「仁徳天皇(にんとくてんわう)」
2巻18ウ:「煙草(たばこ)」〈花〉
2巻19オ:「しめ」〈鳥〉
2巻19ウ20オ:「僕僕先生(ぼく/\せんせい)」
2巻20ウ:「狐(きつね)」
2巻21オ:「狸(たぬき)」
2巻21ウ:「燕(つはめ)」
3巻2オ:「黄菅(きすけ)」〈花〉
3巻2ウ:「三光鳥(さんかうてう)」〈鳥〉
3巻3オ:「俊成(しゆんせい)」「過ぎぬるか夜半の寝覚のほとゝきす声はまくらにあるこゝちして」〈千載和歌集
3巻3ウ4オ:「援筆立就(くはんひつりつしやう)」
3巻4ウ5オ:「伊勢大輔(いせのおほすけ)」
3巻5ウ:「女青(へくそかつら)」〈花〉
3巻6オ:「いすか」〈鳥〉
3巻6ウ:「季■仙(きてきせん)」
3巻7オ:「丁固生松(ていこまつをしやうす)」
3巻7ウ:「よくとり」〈鳥〉
3巻8オ:「ゑにすだ」〈花〉
3巻8ウ9オ:「封衡(ほうかう)」
3巻9ウ10オ:「俊恵法師(しゆんけいほつし)」
3巻10ウ:「蔦梅(つたむめ)」〈花〉〈鳥〉
3巻11オ:「あとり」〈鳥〉
3巻11ウ12オ:「僧無本(そうむほん)」「訪道者不遇」
3巻12ウ:「猫(ねこ)」
3巻13オ:「栢(かや)」〈花〉
3巻13ウ14オ:「清水詣(きよみつもうて)」
3巻14ウ:「檀(まゆみ)」〈花〉
3巻15オ:「草藤(くさふぢ)」〈花〉
3巻15ウ16オ:「王風子仙(わうふうしせん)」
3巻17オ:「鬼箭(をにのや)」〈花〉
3巻17ウ:「蘇枋(そほう)」〈花〉
3巻18ウ19オ:「梅志仙人(ばいしせんにん)」
3巻19ウ:「盧陀草(ろたさう)」〈花〉
3巻20オ:「五行(こきやう)」〈花〉
3巻21オ:「法印聖覚(ほうゐんしやうかく)」
3巻22オ:「麻衣仙姑(まゐせんこ)」
3巻22ウ23オ:「琵琶行(ひわかう)」「白居易
3巻24オ:「■(かもしゝ)」
3巻24ウ:「水くるま」〈鳥〉
3巻25オ:「山葵(わさひ)」〈花〉
3巻25ウ26オ:「貴妃方士(きひはうし)」
3巻26ウ:「樊噲草(はんくわいさう)」〈花〉
4巻2ウ3オ:「蓬球入仙室(ほうきうせんしつにいる)」
4巻3ウ4オ:「嵯峨隠君子(さがのゐんくんし)」
4巻4ウ5オ:「李綱(りかう)」「宋高宗」
4巻6オ:「草牡丹(くさほたん)」〈花〉
4巻6ウ7オ:「西施(せいし)」
4巻7ウ8オ:「稲葉山之景色(いなはやまのけいしよく)」
4巻8ウ9オ:「稲葉山之景色」「同浜筋下道ノ景」
4巻9ウ10オ:「浦富士景色(うらふしのけしき)」
4巻10ウ:「夏水仙(なつすいせん)」
4巻11ウ12オ:「菅丞相(かんしやうしやう)」〈菅原道真〉「不出門」
4巻12ウ:「龍(りやう)」
4巻13オ:「虎(とら)」
4巻13ウ14オ:「介琰(かいゑん)」
4巻15オ:「躬恒(みつね)」〈凡河内躬恒
4巻15ウ16オ:「源隆国(みなもとのたかくに)」
4巻16ウ17オ:「韓文公(かんふんこう)」
4巻18ウ19オ:「勝尾寺行巡(かちおしきやうしゆん)」
4巻19ウ:「熊谷草(くまかへくさ)」「敦盛草(あつもりくさ)」〈花〉
4巻20オ:「五味子(さねかつら)」〈花〉
4巻20ウ:「官女図(くはんちよのづ)」「草も木も秋の末葉は見えゆくに月こそ色はかはらさりけれ」〈式子内親王〉〈千載集〉
4巻21ウ22オ:「諸葛孔明(しよかつこうめい)」
4巻22ウ:「犀(さい)」
4巻23オ:「紫式部(むらさきしきぶ)」〈花〉
4巻23ウ:「おしろい」〈花〉
5巻2オ:「琴鼠(ことにねすみ)」
5巻2ウ3オ:「石橋(しやくきやう)」〈獅子〉〈牡丹〉
5巻3ウ:「尊敬(そんけい)」
5巻4オ:「黄(わう)はくれん」〈鳥〉〈花〉
5巻4ウ:「木兎(みゝつく)」〈鳥〉
5巻5ウ6オ:「梁褜仙(りやうじんせん)」
5巻6ウ:「蒲(かま)」「へらさき」〈花〉〈鳥〉
5巻7オ:「柚山椒(ゆさんせう)」〈花〉
5巻7ウ8オ:「惺窩先生(せいくわせんせい)」〈藤原惺窩〉
5巻8ウ:「■(むさゝひ)」〈ムササビ〉
5巻9オ:「蛙(かはす)」
5巻9ウ:「りうすい」〈鳥〉
5巻10ウ11オ:「岳飛(かくひ)」
5巻11ウ:「そうしてう」「相思鳥」〈鳥〉
5巻12オ:「半夏草(はんけさう)」〈花〉
5巻12ウ13オ:「神詠(しんゑい)之事」「和泉式部
5巻14オ:「合歓木(ねふりのき)」〈花〉
5巻14ウ:「胡麻(こま)」〈花〉
5巻15オ:「ろしやく」〈鳥〉〈花〉
5巻15ウ16オ:「三峽(さんかう)山」「唐土名所山水」
5巻16ウ17オ:「阿盧三洞(あろさんとう)」「唐土名所山水」
5巻17ウ18オ:「天目山(てんもくさん)」「唐土名所山水」
5巻18ウ19オ:「虎岳(こかく)」「唐土名所山水」
5巻19ウ20オ:「燕山(ゑんさん)」「唐土名所山水」
5巻20ウ21オ:「浮江山(ふこうさん)」「唐土名所山水」
5巻21ウ22オ:「武夷山(ふゐさん)」「唐土名所山水」
5巻22ウ23オ:「石梁山(せきりやうさん)」「唐土名所山水」
5巻23ウ24オ:「華岳(くはかく)」「唐土名所山水」
5巻24ウ:「羅麻(かゝいも)」〈花〉
6巻2オ:「鷲(わし)」
6巻2ウ:「しうやく」〈花〉
6巻3ウ4オ:「舎人親王(いへひとしんわう)」
6巻4ウ5オ:「劉女(りうじよ)」
6巻5ウ6オ:「荀陳徳星(しゆんちんとくせい)」
6巻7ウ8オ:「呉服穴織(くれはあやは)」
6巻8ウ:「山茱茰(やまくみ)」〈花〉
6巻9オ:「女薊菜(ひめあさみ)」〈花〉
6巻9ウ10オ:「伯州大山之図(はくしうたいせんのつ)」
6巻10ウ:「熊(くま)」
6巻11オ:「兎(うさき)」
6巻11ウ12オ:「邵子(せうし)」
6巻13オ:「信寂法師(しんじやくほつし)」
6巻13ウ:「名護蘭(なこらん)」〈花〉
6巻14オ:「貞信公(ていしんこう)」「画業顕妙」
6巻14ウ15オ:「雨中孔子(うちうこうし)」
6巻15ウ:「杓■(くこ)」〈花〉
6巻16ウ17オ:「晴明看天変(せいめいみるてんへんを)」「安部晴明」
6巻17ウ18オ:「神功皇后(しんくうくはうこう)」
6巻18ウ19オ:「澹台滅明(たんたいべつめい)」
6巻20ウ21オ:「江上家種(ゑかみいへたね)」
6巻21ウ22オ:「福島合戦(ふくしまかつせん)」「伊達政宗」「才野伊豆」「岡左内

底本:高知県立図書館(山内文庫)(土佐山内家宝資ヤ720−17)
読み:たんせいきんのう
刊年:宝暦3年(1753)
体裁:墨摺 6巻6冊
外題:墨摺原題簽「和漢雙玉 丹青錦嚢 一(三・六)」(他の巻、題簽欠)
内題:見返し題「和漢双玉 丹青錦嚢」、序題「刻丹青錦嚢序」、目録題「丹青錦嚢巻之一(二・三・四・五・六)目録」
丁数:1巻25丁 2巻21丁 3巻26丁 4巻23丁 5巻24丁 6巻22丁
見返し:「法眼春卜一翁纂 不許翻刻千里必究/和漢双玉 丹青錦嚢/浪華書肆 鳴井白雲館刻行」
序文:1巻1オ〜1ウ 大岡春卜
   1巻2オ〜4ウ
跋文:なし
奥付:6巻裏表紙見返し「彫刻 京都 山本喜兵衛/大坂 藤村善右衛門/書林 京都堀川高辻上ル 日野屋半兵衛/江戸通本町三丁目 西村源六/大坂心斎橋南久宝寺町 伊丹屋鳴井茂兵衛/宝暦三癸酉五月吉日 梓行」(国立国会図書館本の奥付、彫師の部分、「彫刻 一より三ノ巻 京都 山本喜兵衛 四より六ノ巻 大坂 藤村善右衛門」のように、担当した巻数が表記されている。)
板元:日野屋半兵衛・西村源六・鳴井茂兵衛
内容:春卜にしては珍しい和漢の故事・花鳥・山水を集めたもの
他の所蔵先:国会・芸大美術・大阪府・日比谷加賀・香雨(五冊)・旧三井(一冊)・仙台伊達家

狩野元信の伝説
上巻6ウ:「古法眼筆僧正坊図評 左に図所は山中の魔■僧正の像之或日元信家に■人来て天狗の形を図せん事を求む元信いまた天狗を見す世に図像なし如何せんとおもゑり其夜夢中に老翁来て天狗のかたちを表す元信是てんくなりとしつて是を写す六尺余の紙上に像をなして先客に送る客よろこむて鞍馬寺に奉せんとす前日空陰高風をこり彼図天井をやふつて鞍馬寺に飛さる元信此よしを聞我なから奇なりとし■て左に役行者右に牛若両像を補筆して是を奉す元信において妙有事多しくはしくこゝにしるさす」
曽我ニ直庵の紹介
下巻3オ:「鷹 直庵(ちよくあん)と云人あり其性氏をしらす印文は曽我の直庵と有り蛇足(だそく)が族(そく)歟(か)鷹師なりとも云其岩木を画くをみれは永徳か流に遠し又人物を見れは■多(そくばく)なり天性鷹をよくして事においてくはし ほうきやうの毛すしをもよみおかくしとなり」
俵屋宗達の紹介
下巻4ウ:「草花 宗達(そうたつ)■俗性をとへは京の遊人なりと山楽が粉本(ふんほん)に倣ふ花草をよくす人物是につぐ余(よ)はまた是に次(つ)ぐ春秋の菜草(さいそう)をゑがくに金碧(きんへき)を以てつぶさにすいを引一風をなして世俗をよろこばしむ」
宮崎友禅の紹介
下巻5オ:「衣服の模様 友禅は其性氏不詳(つまひらかならす)衣服扇面畳紙の絵をなす都鄙(とひ)遠鏡(ゑんきやう)友禅もやうといひならはす布上に濃淡(のうたん)の絵具(ゑぐ)を施(ほとこ)す沢(さは)に流しあらふにすこしも具(ぐ)の落(おつることなし)画法(くはほう)の外に■■を得たり」
尾形光琳の紹介
下巻9オ:「草花 遠く聞ゆ光琳(かうりん)とて珍敷(めつらしき)軽筆(けいひつ)有当代ひとの心に応(わう)し老若是を玩(もてあそ)ぶ草艸(さう/\)と画(ゑが)く所を見るにまことの花壇(くはたん)を遠見(ゑんけん)する心地す草(さう)の極色(こくしき)などいふべく其鈍筆(どんひつ)なることばせをに雨のそゝぐがごとし」
鳥羽絵の紹介
下巻12ウ:「鳥羽絵 近頃より鳥羽絵(とはゑ)と名付(づ)け狂画(くるいゑ)を専(もつはら)にするあり古への僧正によるものか畜獣(ちくじう)禽鳥(きんてう)は風流ならすたゝ人物のみ異形(きやう)なり手足(しゆそく)の短長(たんちやう)小眼(しやうがん)大口(たいこう)人体(にんたい)をのそき風流をことゝす誠に五月雨のつれ/\秋の夜のともと成へき物は是なんへきかと覚ゆ」
雛屋立甫の紹介
下巻15ウ:「発句の趣画 立甫世にしれる通書画(しよぐわ)ともにまめやかにして清玩(せいくはん)なり画てい其上に一句一首をそへ和才(わさい)のよけいに草画(そうくは)をなす事むべなる哉誰(た)が筆跡(ひつせき)を慕(したふ)ともみゑねども清潤にしてよく興趣にのる」

上巻3オ:「古法眼」「七賢人」〈狩野元信〉〈竹林七賢〉
上巻3ウ4オ:「古法眼」「七賢人」〈狩野元信〉〈竹林七賢〉
上巻4ウ5オ:「古法眼」「花鳥」〈狩野元信〉
上巻5ウ:「古法眼」「画扇」〈狩野元信〉〈山水〉〈鶴〉
上巻6オ:「古法眼」「僧正坊」〈狩野元信〉
上巻6ウ:「古法眼筆僧正坊図評」
上巻7オ:「啓書記」「紅葉ニふくろう」〈祥啓〉〈梟〉
上巻7ウ8オ:「啓書記」「布袋」〈祥啓〉〈唐子〉
上巻8ウ:「啓書記」「大しゆん」〈祥啓〉〈二十四孝〉〈大舜〉
上巻9オ:「永徳」「唐犬」〈狩野永徳
上巻9ウ10オ:「永徳」「山水」〈狩野永徳
上巻10ウ:「永徳」「秋のゝ」〈狩野永徳〉〈秋の野〉
上巻11オ:「永徳」「西王母」〈狩野永徳
上巻11ウ:「永徳」「しよへい」〈狩野永徳〉〈黄初平〉〈羊〉
上巻12オ:「相阿弥」「太公望
上巻12ウ:「相阿弥」「萩鹿」
上巻13オ:「相阿弥」「むめ」〈梅〉
上巻13ウ14オ:「相阿弥」「山水」「真相筆」
上巻14ウ:「秋月」「山水」〈秋月等観〉
上巻15オ:「秋月」「雲龍」〈秋月等観〉
上巻15ウ16オ:「秋月」「野馬」〈秋月等観〉
上巻16ウ:「秋月」「せいれい」〈秋月等観〉〈蜻蛉〉〈バッタ〉
上巻17オ:「雪村」「川せみ」「翡翠
上巻17ウ18オ:「雪村」「たんか」
上巻18ウ:「雪村」「虎」
上巻19オ:「雪村」「つはめ」〈燕〉
上巻19ウ:「周耕」「さき」〈白鷺〉
上巻20オ:「周耕」「出山釈迦」「東海周耕」
上巻20ウ:「周耕」「文殊」「扶桑周耕」〈文殊菩薩
上巻21オ:「周耕」「山水」「扶桑周耕」
上巻21ウ22オ:「道安」「大根」〈山田道安〉
上巻22ウ:「道安」「なりもの」〈山田道安〉〈果蔬〉
上巻23オ:「道安」「鯉鮒」〈山田道安〉
上巻23ウ:「道安」「六祖」〈山田道安〉
中巻2オ:「雅楽助」「長恨歌」〈狩野之信〉
中巻2ウ3オ:「雅楽助」「長恨歌」「うゐのきよく」〈狩野之信〉〈霓裳羽衣舞〉〈玄宗〉〈楊貴妃
中巻3ウ:「雅楽助」「長恨歌」「ばくわいがはら」〈狩野之信〉〈玄宗〉〈楊貴妃〉〈馬嵬〉
中巻4オ:「友松」「ゑんこう」〈海北友松〉〈猿猴
中巻4ウ:「友松」「陶淵明」〈海北友松〉
中巻5オ:「友松」「祖師」
中巻5ウ:「長谷川」「長谷川等伯」「水仙
中巻6オ:「長谷川」「舞楽」〈長谷川等伯
中巻6ウ7オ:「長谷川」「八仙人」〈長谷川等伯
中巻7ウ:「瀧本坊」「寒山拾得」〈松花堂昭乗
中巻8オ:「瀧本坊」「ふく寿草」〈松花堂昭乗〉〈福寿草
中巻8ウ:「瀧本坊」「布袋」〈松花堂昭乗
中巻9オ:「瀧本坊」「竹ニすゞめ」〈松花堂昭乗〉〈雀〉
中巻9ウ10オ:「雲谷」「香山如満」「雲谷周徳」〈白居易〉〈仏光如満〉
中巻10ウ:「雲谷」「つる」〈雲谷周徳〉〈鶴〉
中巻11オ:「雲谷」「山水」〈雲谷周徳〉
中巻11ウ:「山楽」「東坡」〈狩野山楽〉〈蘇東坡〉
中巻12オ:「山楽」〈狩野山楽〉〈猫〉
中巻12ウ13オ:「山楽」「八嶌合戦」〈狩野山楽〉〈屋島の合戦
中巻13ウ:「山楽」「唐渡天神」〈狩野山楽〉〈菅原道真
中巻14オ:「探幽」「王義之」〈狩野探幽〉〈王羲之
中巻14ウ15オ:「探幽」「田子ノ富士」〈狩野探幽
中巻15ウ:「探幽」「ゆいま」〈狩野探幽〉〈維摩
中巻16オ:「探幽」「梅ほしろ」〈狩野探幽〉〈ホオジロ
中巻16ウ:「探幽」「布袋」〈狩野探幽
中巻17オ:「永真」「酒売仁」〈狩野永真安信〉〈朱買臣〉
中巻17ウ:「永真」「山水」〈狩野永真安信〉
中巻18オ:「永真」「寿老人」〈狩野永真安信〉
中巻18ウ:「尚信」「三笑」〈狩野尚信〉〈虎渓三笑〉
中巻19オ:「尚信」「おし鳥」〈狩野尚信〉〈鴛鴦〉
中巻19ウ:「尚信」「ごどうし」〈狩野尚信〉〈呉道子〉
中巻20オ:「尚信」「獅子」
中巻20ウ:「雪信」「僧正扁照」〈清原雪信〉〈僧正遍昭
中巻21オ:「雪信」「浮舟君」〈清原雪信〉〈源氏物語〉〈宇治十帖〉
中巻21ウ:「常信」「牧馬」〈狩野常信〉
中巻22オ:「常信」「山水」〈狩野常信〉
中巻22ウ:「常信」「林和清」〈狩野常信〉〈林和靖〉〈鶴〉
中巻23オ:「常信」「尾なが鳥」〈狩野常信〉〈尾長鳥〉
中巻23ウ:「常信」「きじ」〈狩野常信〉〈雉〉
下巻2オ3オ:「正甫」「うつら」〈鶉〉〈土佐光起門人〉
下巻3ウ4オ:「直庵」「たか」〈曽我二直庵〉〈鷹〉
下巻5オ:「宗達」「菊」〈俵屋宗達
下巻5ウ:「宗達」「あざみ」〈俵屋宗達〉〈薊〉
下巻6ウ:「友禅」「けいとう」〈宮崎友禅〉〈鶏頭〉〈蜻蛉〉〈トンボ〉
下巻7オ:「友禅」「秋の野」〈宮崎友禅〉
下巻7ウ8オ:「友禅」「もみちすゞめ」〈宮崎友禅〉〈紅葉〉〈雀〉
下巻8ウ:「友禅」「そなれ松」〈宮崎友禅〉〈磯馴松〉
下巻9ウ:「光琳」「ききやう」〈尾形光琳〉〈桔梗〉
下巻10オ:「光琳」「梅」〈尾形光琳
下巻10ウ:「光琳」「けし」〈尾形光琳〉〈芥子〉
下巻11オ:「光琳」「きく」〈尾形光琳〉〈菊〉
下巻11ウ:「光琳」「たんほゝ」〈尾形光琳〉〈蒲公英〉〈タンポポ
下巻12オ:「光琳」「千鳥」〈尾形光琳
下巻13オ:「鳥羽絵」〈狂人形〉
下巻13ウ14オ:「鳥羽絵」〈狂人形〉
下巻14ウ15オ:「鳥羽絵」〈狂人形〉
下巻16オ:「立甫」「大黒」〈雛屋立甫〉
下巻16ウ:「立甫」「二歌人」〈雛屋立甫〉


むかし 大泊瀬の御時堅貴の画部
をおかれけること国史にしるされにしより
相覧常則公望か名紫の物語に見へ侍れと
その残れる跡とてはいまの世にみるへくも
あらす文亀永正よりこのかたいみしき画
とものわつかにのこり侍けるを年比こゝかしこ
にてうつしをけるをある人とりいてゝかく
いたつらにせんよりは梓にしてこゝろさしを
おなしくする人のためにせよといさめあるによて
思へはみつからの拙き筆なからもいにしへの名
あるかた/\のたゝしき跡を露たかへすうつし
おきて侍れは五百年の後まてもちりうせさらんは
この道のひかりならんと思ふものから其詞に
したかひてゑらひ出るもの三巻なつけて粗
画便覧といはんかも
宝暦辛巳の冬春卜老人筆を鶴仙居にとりぬ
 
 
大泊瀬…雄略天皇(418〜479)。第21代天皇
堅貴…鞍作堅貴。
相覧…巨勢相覧(こせのおうみ)。巨勢金岡の長子。『源氏物語』に「絵(竹取物語)は巨勢の相覧、手は紀貫之書けり。」とあり。
常則…飛鳥部常則。
公望…巨勢公望(こせのきんもち)。巨勢金岡の第三子。『源氏物語』に「公望が仕れる大局殿の儀式の絵…」とあり。
紫の物語…『源氏物語

底本:大阪府中之島図書館本
読み:そがべんらん
刊年:宝暦11年(1761)
体裁:墨摺 3巻3冊 袋綴
外題:墨摺原題簽「麁畫便覧 上(下)」(中巻題簽欠)
内題:目録「麁画便覧上(中・下)巻目録」
丁数:上巻23丁 中巻23丁 下巻16丁
序文:上巻1オ〜1ウ 大岡春卜
跋文:なし
奥付:下巻裏表紙見返し「畫工 法眼春卜纂「印」「印」/寶暦十一辛巳孟冬再校/書林 江府日本橋南壱町目 須原茂兵衛/浪華心齋橋安堂寺町 大野木市兵衛」
板元:須原屋茂兵衛、大野木市兵衛
参考文献1:太田孝彦「大岡春卜が語る江戸時代中期の美術動向―『和漢名筆画本手鑑』・『和漢名画苑』の同時代美術論―」『美学芸術学』17号、2001年。
参考文献2:太田孝彦「大岡春卜と「鳥羽絵」」『文化学年報』52号、2003年。
参考Web:龍谷大学電子図書館貴重書画像データベース
他の所蔵先:延岡内藤家
備考:大岡春卜『画本手鑑』第4巻〜第6巻の改題本。版木を再刻しているかは未調査。(ただし、序文ならびに目次は新しく彫る)